アニョハセヨ!
今回は韓国語の助詞「の」について詳しく解説をします。助詞「の」は韓国語で「의」といいますが、日本語の「の」と違い韓国語の助詞「의/の」は前に来る名詞により縮約、又は省略されたりします。どのように変化するのかについて説明を行いたいと思います。
助詞「의」の概念
前の言葉が後ろの言葉の所有・所属、動作の対象、属性などを表します。
「의」の発音
文字「의」は「うぃ」と読みますが(「う」を読む唇前に突き出さず横に引いて発音します。)、助詞「の」の意味の時は「 의 」は「에/エ」と読みます。
縮約される「의」
「저 / 私(わたくし)」+「의 / の」の縮約形「제」
「제」2つの意味
1 「自分の、私の」 話し手が自分自身をへりくだって言う言葉 です。
그럼 제 생각을 말하겠습니다. / では、私の考えをお話しします。
이건 진짜 제 탓이 아니예요. / これは本当に私のせいではありません。
2 「自分の」 ある人について言うときその人を示します。
그사람은 언제나 제 생각만 한다. / その人はいつも自分のことだけ考える。
일을 맡기면 제 일처럼 열심히 한다. / 仕事を任せると自分のことのように真面目にやる。
「나 / 私」+「의 / の」の縮約形「내」
「내」は「私の」「僕の」「我が」の意味があります。
뭐니 뭐니 해도 내 집이 제일이다. / なんだかんだ言っても我が家が一番だ。
그거 내 거예요 / それ私の(もの)です。
「너 / お前、君」+「의 / の」の縮約形「네」
「네」は、「君の」「お前の」の意味があります。口語では「니」を用いる場面が多いです。
네 책 내가 좀 빌리자 / 君の本ちょっと借りるね
네 것이 더 맛있어 보인다 / 君のものがもっとおいしそうに見える。
省略される「 의 」
向いている方向、場所を表す語の前の「 의 」
向いている方向、場所を表す語「앞 / 前」,「뒤 / 後ろ」,「위 / 上」,「아래 / 下」,「옆・곁 / となり」,「안・속 / 中」,「밖 / 外」などの前の「의 / の」は省略されます。
학교 앞에서 기다릴게 / 学校の前で待つね
책상 위에 놓아 두었습니다. / 机の上に置いておきました。
키를 방 안에 두고 나왔다. / キーを部屋の中においてきた。
ただし、「저」「나」「너」の後ろに 「앞 / 前」,「뒤 / 後ろ」,「위 / 上」,「아래 / 下」,「옆・곁 / 隣」,「안 ・속 / 中」,「밖 / 外」 などが来る時は「의」を省略しません。
나의 앞, 너의 뒤. / 私の前、君の後ろ
「저의」「나의」「너의」 の縮約形である「제」「내」「네 / 니」の後ろには「앞 /前」,「뒤 / 後ろ」,「위 / 上」,「아래/下」,「옆・곁 / 隣」,「안 ・속 / 中」,「밖 / 外」 などを直接つけます。
내 곁에 있어 줄래? / 私のそばにいてくれる?
「体言」と「体言」の間「 의 」
「体言+의+体言」の「 의 」は省略されます。
여기에 집 주소와 이름을 적어 주세요 / ここに家の住所とお名前をご記入ください。
회사 로비에서 기다릴게 / 会社のロビーで待つね。
엄마 지갑 못 봤어? / ママの財布見てない?
省略しない「의」
上の省略しない「의」のところで、「体言+의+体言」の多くは省略されると説明しましたが、省略しないのはどういう時でしょうか?
特に強調したい時に入れる「의」
必ずしも入れる必要はありませんが、特に強調したいときに「의」を入れます。
도쿄의 날씨는 여기와 많이 달라요. / 東京の天気は此処(ここ)とずいぶん違います。
이 나라의 사람들은 이런 걸 좋아하나보네. / この国の人々はこういうのが好きみたいだね。
比喩の対象を表す時に入れる「의」
철의 여인 마거릿 대처 / 鉄の女マーガレット・サッチャー
게임 「침묵의 새벽」 아세요? / ゲーム「沈黙の夜明け」を知っていますか?
「体言」の後ろに「形容詞連体形+体言」がくる連体修飾の連接文に入れる「의」
친구의 따뜻한 말 한마디가 너무나도 고마웠다. / 友達の温かい一言が本当にうれしかった。
그 사람의 무서운 눈빛이 잊혀지지 않는다. / その人の恐ろしい目つきが忘れられない。
크림치즈의 부드러운 맛을 느낄 수 있다. / クリームチーズの滑らかな味を味わうことができる。
「体言」の後ろに「動詞の名詞化した言葉」がくる文に入れる「의」
「体言」の後ろに「動詞の名詞化した言葉」がくる時体言の後ろに「의」を入れます。
動詞の名詞化とは動詞の形を変えて名詞にすることです。
変え方は
動詞の語幹にパッチムがない時はパッチム「ㅁ」をつけ
動詞の語幹にパッチムがある時は「음」を付けます。
例えば:모이다 ➡모임
볶다 ➡볶음
선생님의 가르침을 받을 수 있어서 행복했습니다. / 先生に教わることができ幸せでした。
잠깐의 기다림조차 어려워요? / ほんの少し待つのも大変ですか?
「야채 볶음/野菜炒め」,「 계 모임/頼母子講の集まり」これらのように「名詞+動詞の名詞化した言葉」の形ですが、一つの単語として定着してきたものは「의」を入れません。
「体言」の後ろに「形容詞の名詞化した言葉」がくる文に入る「의」
「体言」の後ろに「形容詞の名詞化した言葉」がくる時体言の後ろに「의」を入れます。
形容詞の名詞化とは形容詞の形を変えて名詞にすることです。変え方は動詞と同じです。
자연의 아름다움을 만끽할 수 있는 곳입니다./自然の美しさを満喫できるところです。
인생 최고의 기쁨은 어디에 있을까?/人生の最高の喜びはどこにあるんだろう?
まとめ
韓国語は日本語と語順が似ていて、対応する助詞もあり学びやすいといわれています。しかし、助詞「の」に関しては日本語と違い省略される場合が多いため、慣れないと間違う場面もでてきます。大部分は省略されるので省略されない5つのバターンをしっかり押さえておきましょう。