韓国語の助動詞「‐달다」と「‐주다」「‐드리다」の使い方と違いについて解説します。「‐달다」と「‐주다」両助動詞は「~てくれる」という意味で用いられますが、その使い分けについても詳しく解説します。
「‐달다」
動詞の後ろに付いて「-아/어/여 달라 」「-아/어/여 다오」の形で、話し手が聞き手に前の言葉が意味する行動をしてくれることを要請する意を表す助動詞です。「다오」の代わりに「주어라(줘라)」「 주라」を用いることもできます。日本語で「~してくれ」と訳すことができます。
돈을 꿔 달라고 했더니 안된다고 했다. / お金を貸してくれと言ったらだめだと言われた。
내일 파티에 데리고 가 달라고 여동생이 하도 졸라서 약속을 하고 말았다. / 明日のパーティーに連れて行ってくれと妹にせがまれて約束をしてしまった。
화만 내지 말고 우리 마음도 이해해 다오. / 怒ってばかりいないで我々の気持ちも理解してくれよ。
「‐주다」
動詞の後ろに付いて「-아/어/여 주다」の形で、前の動作の行為が他の人の行為に影響を及ぼす事を表します。日本語で「~してくれる」「~してあげる」と訳すことができます。
시간만 나면 언제나 놀아 준다. / 時間さえあればいつも遊んでくれる。
언니는 자주 과자를 만들어 주었다. / 姉はよくお菓子を作ってくれた。
질문하면 언제나 차근차근 가르쳐 주었습니다./ 質問するといつも丁寧に教えてくれました。
「‐드리다」
「‐주다」の尊敬語です。動詞の後ろに付いて「-아/어/여 드리다」の形で、相手のために、とあることを行ったり奉仕する意味を表します。日本語で「~してあげる(差し上げる)」と訳すことができます。
할머니의 어깨를 주물러 드렸습니다. / おばあちゃんの肩をもんであげました。
할아버지를 식장까지 모셔다 드렸습니다. / おじいちゃんを式場までお送りしました。
도와 드릴 수 있어서 기쁩니다. / お手伝いできて嬉しいです。
「-아/어/여 달라/다오 」と「-아/어/여 줘」の違い
「-아/어/여 달라・다오 」は日本語で「~してくれ」と訳すことができますが、主に「~してほしい」と言うニュアンスの時に用います。「-아/어/여 달라 」はどちらかと言うと引用・伝聞によく用います。
日本語の場合は「くれる」「やる(あげる)」の2つの表現がありますが、韓国語の場合は「주다」1つのみです。
よって、「-아/어/여 주다」は「~してあげる」「~してくれる」2つの意味があります。
伝聞の命令文においては「-아/어/여 달라고 하다」は「~してくれという」「-아/어/여 주라고 하다」は「~してあげるという」と言うかたちで表現することになります。
まとめ
ここでは韓国語の助動詞「‐달다」と「‐주다」「‐드리다다」の使い方と違いについて解説しました。中の「‐달다」と「‐주다」は両方とも「~てくれる」と訳される場合がありますので、例文・解説をしっかり読んで把握しましょう。