アニョハセヨ!
韓国語文法の中で原因・理由を表す表現がたくさんあります。ここでは原因・理由を表す日本語の「~から」「~ので」を韓国語でどのように表現したらよいのかをまとめてみましたので一緒に勉強していきましょう。
8つの表現の違い
–기 때문에 | –아/어/여서 | 므로/으므로 | –니/으니 | –니까/으니까 | –ㄹ/을테니까 | –느라고 | –길래 | |
用いる状況 | 理論・客観的な理由・原因に用いる | 客観的な事実・普遍的な原因に用いる | 前文の原因・理由による結果・結論が後文に現れる時に用いる | 主観的な行動理由に用いる | 主観的な行動理由に用いる | 後ろに来る言葉に対する条件であることを強調する時用いる | 「~をした理由により、後文の結果になった」という意で、否定的結果による弁明等によく用いる | 自分以外の人や物、出来事が原因で、「自分が●●をした/●●をしようと思う」という意の時用いる |
用いる主な文体 | 書き言葉 | 書き言葉 口語 | 書き言葉 オフィシャル用語 | 書き言葉 話し言葉 | 話し言葉 | 話し言葉 | 話し言葉 | 話し言葉 |
後文に勧誘・命令が来ることができる | × | × | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × | × |
前文に過去の「았」の使用可能性 | 〇 | × | 〇 | 〇 | 〇 | 意思× 推測〇 | × | 〇 |
前文に未来「겠」の使用可能性 | × | × | 〇 | 〇 | 〇 | × | 〇 | × |
慣用的な挨拶言葉での使用可能性 | × | 〇 | × | × | × | × | × | × |
その他 | 「니까/으니까」と置き換え可能、ただ前文の事柄に後文の事柄を付け加える時は「-니/으니까」を使うことができない |
動詞・形容詞の語幹 + 기 때문에(ので)
論理的・客観的な理由・原因を表す表現です。
連結語尾「-기」の後ろに原因を表す形式名詞「때문에」をつけて「-기 때문에」の形で用います。
接続
終声(パッチム)の有無に関係なく動詞・形容詞の語幹 + 기 때문에
「이다」の語幹 + 기 떄문에
–시/으시 + 기 때문에
-았/었/였 + 기 때문에
-겠 + 기 때문에
지금 한국은 국내 취업이 어렵기 때문에 해외 취업이 인기다.
今、韓国は国内での就職が難しいので、海外での就職が人気だ。
지는 것을 싫어하기 때문에 무엇을 하든 최선을 다 합니다.
負けるのが嫌いなのでいつもの最善を尽くします。
動詞・形容詞の語幹 + 아/어/여서(~くて、ので)
もっとも多く使われている原因・理由を表す表現で、主に客観的な事実・普遍的な原因に用います。
接続
「ㅏ,ㅗ」母音で終わる動詞・形容詞の語幹 + 아서
「ㅏ,ㅗ」以外の母音で終わる動詞・形容詞の語幹 + 어서
「하다」又は「 하다」が付く動詞・形容詞の語幹 + 여서、「하다」の「하」と「 여도」が結合した「하여서」は「해서」と略されることもあります。
「이다」「아니다」の語幹 + 어서
배가 너무 아파서 병원에 갔다.
お腹があまりに痛いので病院に行った。
추워서 문을 닫았다.
寒いのでドアを閉めた。
디자인이 너무 예뻐서 샀는데 좀 비싸네요.
デザインがとてもきれいなので買いましたが、ちょっと高いですね。
類似表現「‐고 해서」との違いは次の記事を参考にしてください。
韓国助動詞㉒「‐하다」その3理由根拠・習慣反復などの表現を詳しく解説
動詞・形容詞の語幹 + 므로/으므로(から、ので、ゆえ)
原因や理由を表す連結語尾です。
後文は、前文の原因・理由による結果・結論が現れる場合が多いです。
接続
終声(パッチム)のない動詞・形容詞の語幹 + 므로
終声(パッチム)のある動詞・形容詞の語幹 + 으므로
終声(パッチム)が「ㄹ」の動詞の語幹+므로
「이다」の語幹 + 므로
–시/으시 + 므로
-았/었/였 + 으므로
-겠 + 으므로
짠 음식은 몸에 안 좋으므로 삼가하는 게 좋아요.
しょっぱいものは体によくないから控えたほうがいいです。
카페인이 들어간 음료는 몸의 수분을 빼앗아 가므로 수분 보충이 필요하다.
カフェインが入ってる飲料は体の水分を奪うので水分補充が必要だ。
겨울 등산은 위험하므로 하지 않는 게 좋다.
冬の登山は危ないのでやらないほうがいい。
動詞・形容詞の語幹 + 니/으니(から、ので)
前の事柄が後に来る事柄の原因・根拠・前提になることを強調して言う連結語尾です。
よく主観的な行動理由に用います。
接続
終声(パッチム)のない動詞・形容詞の語幹 + 니
終声(パッチム)のある動詞・形容詞の語幹 + 으니
終声(パッチム)が「ㄹ」の動詞・形容詞の語幹+니
「이다」の語幹 + 니
–시/으시 + 니
-았/었/였 + 으니
-겠 + 으니
어느 거나 다 좋으니 선택하기 어려워요.
どれもいいので選択が難しいです。
지금 내가 좀 바쁘니 그 얘기는 후에 하자.
今私ちょっと忙しいから、その話はあとでしよう。
전차에서 졸다가 눈을 떠 보니 내릴 곳을 지나쳐 낯선 곳에 와 있었다.
電車で居眠りしていて目を覚ますと乗り越ししていて見知らぬところに来ていた。
형이니 참으라는 말이 싫었다.
兄だから我慢しなさいという言葉が嫌だった。
動詞・形容詞の語幹 + 니까/으니까 (~から、~ので)
前の事柄が後に来る事柄の原因・根拠・前提になることを強調して言う連結語尾です。よく主観的な行動理由に用います。
「-니/으니까」は「-니/으니」を強調して言う言葉です。
接続
終声(パッチム)のない動詞・形容詞の語幹 + 니까
終声(パッチム)のある動詞・形容詞の語幹 + 으니까
終声(パッチム)が「ㄹ」の動詞・形容詞の語幹+니까
「이다」の語幹 + 니까
–시/으시 + 니까
-았/었/였 + 으니까
-겠 + 으니까
추우니까 감기 조심하세요.
寒いので風邪に気を付けてください。
시끄러우니까 조용히 좀 해.
うるさいので静かにして。
그 집 진짜 유명하니까 한번 가 보자.
あの店は本当に有名なので1度行ってみよう。
그 사람 의사니까 돈이 많을 거야.
その人は医者なのでお金持ちだろう。
넌 학생이니까 공부만 열심히 하면 돼.
お前は学生だから勉強さえ頑張ればいいんだよ。
動詞・形容詞の語幹 + ㄹ/을테니까 ①~するから ②~するだろうから
後ろに来る言葉に対する条件であることを強調し、前に来る言葉に対する話し手の意
思・強い推測を表します。
接続
終声(パッチム)のない動詞・形容詞の語幹 + ㄹ 테니까
終声(パッチム)のある動詞・形容詞の語幹 + 을 테니까
終声(パッチム)が「ㄹ」の動詞・形容詞の語幹+ㄹ 테니까
「이다」の語幹 + ㄹ 테니까
–시/으시 + ㄹ 테니까
-았/었/였 + 을 테니까(推測の時のみ)
다시 한번 설명할 테니까 잘 들어 봐.
もう一度説明するからよく聞いてください。
이따가 비가 올 테니까 우산 가지고 가.
のちほど雨が降りそうなので、傘を持っていって。
올 때까지 기다릴 테니까 천천히 와.
来るまで待つのでゆっくり来てください。
動詞の語幹 + 느라고 (~したので、~したため、~することにより、~したせいで)
「~をした理由によって、後文(後に続く文)の結果になった」という意味を表します。前文の内容に要した時間や努力が、後文に影響を及ぼすことができなかったり、否定的な結果を持たされた時などに用いる。
接続
終声(パッチム)の有無に関係なく動詞の語幹 + 느라고
–시/으시 + 느라고
아이를 데려오느라고 좀 늦었다.
子供を連れてくるために少し遅れた。
어제 저녁에 공부하느라고 밤을 새웠다.
ゆうべ、勉強のために徹夜した。
일을 마감하느라고 분주하다
仕事を終わらせるために忙しい。
語幹 + 길래(~なので、~だから)
自分以外の人や物、出来事が原因で、「自分が●●をした/●●をしようと思う」という意を表します。
接続
終声(パッチム)の有無に関係なく動詞・形容詞の語幹 + 길래
「이다」の語幹 + 길래
–시/으시 + 길래
-았/었/였 + 길래
길에 지갑이 떨어져 있길래 주어서 근처에 있는 파출소에 맡겼다.
道に財布が落ちていたので近くの交番に届けた。
여친이 울길래 안아주었어요.
彼女が泣いていたので抱きしめてあげた。
대체 뭐하길래 아직 안 오는거야!
いったい何をしてまだ来ないのだろうか!
まとめ
以上、韓国語文法上における原因・理由の表現についてまとめてみました。すべてが
原因・理由を表す接続詞ではありますが、ニュアンスがそれぞれ違いますので間違え
ないように気をつけましょう。直訳すると違和感を感じるものは本来の意味を汲んだ
うえで日本語らしく訳しましょう。