韓国語で依頼をするときや、命令を出すときには、適切な語尾を使い分ける必要があります。日本語の「~て下さい」と同様の意味を持つ「-세요/으세요」と「-아/어 주세요」の2つの表現がありますが、その違いについて解説します。初級~中級の韓国語学習者にとって重要な文法ポイントを押さえた内容なので、より自然な表現ができるようになります。
勧誘、命令の意味の「~て下さい」➡「‐세요 / 으세요」
「-세요 / 으세요」は動詞の語幹について相手に丁重に命令したり、勧誘する意味を表します。主に口語体で使われます。
接続
終声のない(パッチムなし)動詞の語幹には「 세요 」を付けます。
終声のある(パッチムある)動詞の語幹には「 으세요 」を付けます。
例文
여기 앉으세요. / ここに座ってください。
식기 전에 어서 드세요 . / 冷める前にどうぞ召し上がってください。
필요한 게 있으면 얘기하세요. / 必要なものがありましたら言って下さい。
依頼の意味の「~て下さい」➡ 「‐아 / 어 주세요」
「‐아 / 어 주세요」は「‐아 / 어 주다」の「주다」の語幹に 「세요 / 으세요」 がついてできた語尾です。
「‐아 / 어 주세요」は動詞の後ろについて(あなたの)そのような行為が(私に)行為に影響を与えるようにしてくださいという依頼の意味があります。つまり「わたくしのために~をしてくださるようお願いします」の意味になります。
接続
動詞の語幹の母音が「ㅏ,ㅗ」の時は「 아 주세요 」を付けます。
動詞の語幹の母音が「ㅏ,ㅗ以外」の時は「 어 주세요 」を付けます。
「하다」或いは「하다」が付く動詞の語幹に「여 주세요」を付けます。
例文
좀 더 알기 쉽게 설명해 주세요. / もうちょっと分かりやすく説明してください。
조금만 기다려 주세요. / 少々お待ちください。
이메일 주소를 가르쳐 주세요. / Eメールアドレスを教えてください。
「‐세요 / 으세요」と「‐아 / 어 주세요」の違い
「‐세요 / 으세요」は相手に丁重に命令したり、勧誘する時に用います。
「‐아 / 어 주세요」は「わたくしのために~をしてくださるようお願いします」と依頼する時に用います。
まとめ
日本語では「命令・勧誘」と「依頼」の区別がありませんが、韓国語では「命令・勧誘」なのか、「依頼」なのかによって全く異なる語尾を使いますので、どの意味なのかを理解した上で使いましょう。